こわい

2021年11月7日、石川県中能登町で開催のトレイルランニング大会に出場した。

そのことはまた別に書こうと思うんだけど(ホントか)、ちょっと怖い思いをしたので書き留めておく。

 

中能登町での大会には第1回目と、間を開けて2018年と2019年に出場している。たぶん。

その2018年と2019年の大会で、全く同じ場所で道間違いをした。

20数キロくらいの地点で、舗装路から山へ入らなければいけないのに、そのまま舗装路を進んでいって、ずいぶん下ってから大会のリボンテープがないのに気づき、しまった!となって正しいコースまで戻る大失態。

 

1回目の間違いは、まあ仕方がないとしてw、2回目は言い訳のしようがない。

2回も同じ場所で間違えないようにと大会前にgoogleマップでだいたい何キロ地点か調べて、その手前から注意していたのに、それでも間違えた。

なぜか?

 

2019年の大会が終わった後に自分が書いたジョグノートの記事を見てみると

「舗装路は片側一車線ずつの二車線の車道でそこそこ広い。 広いもんだから、基本の左側通行。 で、上り。 上り切って、左に大きいカーブ、そこから下り。 目線は左斜め前。 左カーブのところで山道に入るのを知ってるから、カーブの途中で山側(右)を見るがピンクリボンはなし。 もうちょっと先か、と思い、下っていく。 あれ、なんか去年間違ったときも見た景色のような・・・いや、でも、右側にリボンがあるはずだから、そこまでは行かないと、、、(略)なんか変だ(略) 慌ててUターン、ガッツリ登り返し!(略)ピンクリボンあった! 大きいカーブの始まりで、下らなくてもいいところあった。。。 ほんのちょっと早く右を見てれば・・・ 」

とある。

ダサいけど、流れはよくわかる。

そうか、下ばっかり見ないで、もう少し前をよく見て、右にあるリボンに気づけば間違えなかった。

ただそれだけだ。簡単。

 

そういう訳で、2021年の今回は絶対に絶対に間違えられないので、20km過ぎくらいから意識して前を見るようにしていた。

時々、ぼけーっとしてリボンを追わないときもあり、それに気づいたときは、頼むよー真面目に走れよーって自分に言い聞かせていた。

そんなこともあり、山から舗装路に下りてきて、そろそろ2車線車道に出る頃だろうと気を引き締めていると、全然イメージと違う小さな左カーブのところで山へ誘導するピンク色のリボンテープがあった。

 

「あれ、もっかい山に入ってから2車線車道なんだっけ?もう少し先なんかな、テープがあるんだから、とりあえず山に入ればいいや」

 

そこからはもう自分が記憶していたと思っていた景色は出てこず、どんどんゴールに近づいて行って、今回はゴール周辺だけじゃなく、コースが変わったんかもしれんな、と思いながらずっと走ることになった。

コースが変わったんだと思うと今度は勝手に脳内でいろんなことを作り出し、間違えやすい箇所をなくしたりして参加者を迷わないように考えてくれてるんだなースタッフに感謝とか、階段地獄を追加するなよー累積標高増やしたんじゃないのー?とか、対面通行が追加されたんかー参加者同士の交流を増やそうとしてるんやなーとか、どんどんエスカレートしていって、とても新鮮な気持ちで走れたw

 

で、まあ自分自身のレベルアップはしてないけど、スタッフたちの努力でスムーズに走れてめでたしめでたし、じゃあなく、それじゃあ2度も間違えたあの場所はいったいどこなんだ?とgoogleストリートビューで見てみると、なんと2車線だと思い込んでいた舗装路はセンターラインのない1車線で、全然広々してなく、大して上ってもない小さなカーブだったことが分かった。

ジョグノートにメモしてある頭の中に記憶したと思っていた道は、焦ってUターンして戻ってきている道とほぼ同じで、記憶がごっちゃになっていたのだった。

しかも、記憶が変なのは道間違いをした箇所だけじゃなく、コースが変更されたと思ったのは間違いで、stravaの過去2回出場したGPSログ見てみると、ゴール周辺以外はコースは同じで、対面通行もあったはずだし階段地獄もそのままなのだった。。。

なんなんだこれは。。。

 

今回のことで、自分の記憶がいかにいい加減で、しかもそこからさらにいい加減な話を勝手に作っていってそれに納得してしまうのかと、とても怖くなった。

もしかしてもしかすると、今までの人生であったあんなことやこんなことも実際とは違うように記憶しているのかもしれない。

そのうち、自分の家にただいまーって帰ったら、あんたどこのだれ?て言われる日が来るのかもしれない。